おせん -素材の産地-
2008年 04月 24日
歴史が大好きなので、大河ドラマは、基本的に何十年も見続けていますが、それ以外のゴールデンのドラマはほとんど見なくなっています。
その時間に家にいることがありませんし、録画して見ようと思っても、たまってしまって結局見ないので、録画する番組を厳選しているからです。
ところがおせんは見たいと思いました。番宣を見ると、「食」に対する思いが感じられるドラマだったので、見ることにしたのです。
実際に第一回を見ましたが、とても面白かったですね。
蒼井優の演技力が光っていました。
主人公は、私がとても好きなタイプの人物像として描かれているのですが、いい雰囲気で演じていましたね。
宮崎あおいもそうですが、やはり、この二人の「アオイ」は今年大ブレイクしています。
最近は、10代、20代で芝居の上手い女優が多いので、中堅どころの方々は大変だと思います。
さて、ドラマの内容ですが、老舗料亭が舞台になっています。
原作は何かと思って調べてみたら、また漫画でした。
最近のドラマは面白いと思うと、ほとんどが漫画が原作になっています。
アメリカで上映されることになった「デスノート」も漫画が原作ですよね。
日本の漫画のレベルはやはり世界一です。
ドラマを見ていて、ちょっとだけ嬉しかったことがあります。
主人公のおせんが、お客から「豆腐」の原産地をきかれて、答えられなかった点です。
プロですから、お客に聞かれたことが答えられないのには問題があるという声があるかもしれません。
特に、今は、産地偽装などが問題になっているので、そのようなご意見もあるでしょう。
しかし、私個人は、自分が本当に美味いと思えば、産地など全く気にしません。
お店によっては、これはどこどこの何とかだとかいう説明をしてくれるところがありますが、私は興味がありません。
その素材の産地がどこかなど、美味しさとはあまり関係がないからです。
同じ産地のもので不味いものなどいくらでもあります。
確かに参考にはなりますが、そこでとれたものが、その時食べたものと全て同じ味がすることなどあり得ないからです。
食材や料理との出会いは、一期一会です。
全く同じものとは二度と出会えないと言っても過言ではありません。
全く食べたことがない素材であれば、知りたいと思いますが、究極に素晴らしいものであれば、産地など聞いても、同じものなど手に入れようがありません。
料理人が、どんな経歴で、どのようなことが得意で、食材はどこのどんなもので、どんな調理法方なのかまで細かく書いて欲しいというようなことを仰る方がおられますが、そんなことには興味がないので、書きようがありません。
そのような薀蓄を書くことが好きな方もいらっしゃいますが、私は興味がないのです。
また、安くて美味しいものは少ないですが、高くて不味いものは、いくらでもありますから、私は、料金が高いというだけでは、その料理が素晴らしいとは思い込みません。
いかに有名で、原価の高い素材を使っておられても不味いものは不味いのです。
高級素材を使っていれば美味しいに決まっているという人がおられますが、私は全く異なった考えを持っています。
高級素材だからこそ、腕に差が出るのです。
なぜなら、高級素材は極めてデリケートですから、ちょっとした調理の仕方の違いで味が全く変わってしまうからです。
腕が悪いと、高級素材の良さを損ねてしまうのです。
また、話が横道にそれましたが、しばらくの間、毎週火曜日にドラマを見ることが楽しみになりました。
「おせん」。 とても素敵なドラマです。
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by direct3935 | 2008-04-24 14:06 | グルメ