人気ブログランキング | 話題のタグを見る

第四の権力 その一

難しいタイトルですいません。なるべく、分かりやすく書きますので、よろしければお付き合い下さい。

憲法の話になってしまいますが、民主主義国家においては、立法、行政、司法が規定され、三権分立(さんけんぶんりゅう)で相互にチェックし、バランスが保たれた状態で権力を行使するのが理想であるとされています。
難しいですね。要は、国民の生活を規制する法律を作る機関(立法)とその法律を執行する機関(行政)とある行為が法律に違反しているか否かを判断する機関(司法)をそれぞれ独立させて、国家権力の中で最も重要な三権をひとつの機関に集中させないことにより、独裁を防ごうというのが三権分立の趣旨です。
三つの権力が三すくみになってお互いを牽制することにより、権力の腐敗を防ごうとしているのです。実際に機能しているか否かは憲法論や政治の話になりますので、ここではしません。

さて、近代から現代への過程で情報伝達手段が発達するにしたがって、マスコミが登場しました。新聞、雑誌、ラジオ、テレビなどです。これらが、世の中に周知され、重要な情報源となるとともに民衆は、マスコミの発言は常に正しいという錯覚をするようになりました。NHKや朝日新聞が報道したことは、事実だとほとんどの人が思うはずです。
そのために、三権に匹敵する民衆に対する影響力をこのマスコミは持つことになりました。
国民主権の拠り所となる国政選挙の趨勢もマスコミの影響が極めて大きいのは、皆さんもご存知のとおりです。行政や司法に対する批判を行うのもマスコミです。
だから、マスコミは「第四の権力」と言われています。
憲法に規定がある三権とは異なり、今のところこの「第四の権力」が暴走するのを抑制する法理論は産み出されていません。
憲法上、最も重要な権利のひとつである「表現の自由」に対する規制となるため、極めてデリケートな問題で、抑制するのが難しいのです。

世の中には、命がけでがんばっておられるジャーナリストの方が大勢いらっしゃいます。ジャーナリズムの重要性は言うまでもありません。私の友人にも何人か有名新聞の記者がいます。しかし、残念ながら、国家権力にすり寄り、権力者のプロパガンダを行ったり、お金のためにあえて誤った報道をするジャーナリストやマスコミが多く存在することも事実です。
これらの腐敗したマスコミを規制する法的手段は基本的にはありません。あるとしたら、名誉毀損くらいでしょうか。
そこで、これらのマスコミを抑制するには、同じように「表現の自由」を使うしかありません。誤った報道に対し、それは違いますと指摘するしかないのです。
これまで一般の民衆は「表現の自由」を権利として有していても、それを広く世間に発表する手段がありませんでした。ところが、インターネットがそれを遂に可能にしてしまったのです。

グルメに関する私のコメントは、もちろん直接政治や国民生活に関係があるものではありません。しかし、たかが「食」のことですが、「食」は生命の源です。生命の重要性に鑑みれば、やはりされど「食」と言わざるを得ません。
特にテレビ、雑誌、本においては、あまりにもいい加減なグルメ情報が流れすぎています。グルメに関しては、広告という要素が大きいので、どうしても賞賛のコメントが多くなります。また、テレビなどは不味い食べ物を放映するはずがありませんし、出演者が不味いというコメントを言うわけもありません。
「食」に対する感性は、人によりそれぞれ違うので本当に思ったことを言って、結果として他の人とは意見が合わなかったというのであれば何ら問題はありません。
しかし、ジャーナリストが美味しくないものを美味しいと嘘を言ったことにより、それに騙されて、実際にレストランに出かけられる方が大勢いらっしゃいます。
この事実は、自制のみを自らの拠りどころとするマスコミにとっては、自己否定を意味します。

HPでのコメントにもありますが、私自身、マスコミのいい加減な報道により、ずいぶん嫌な思いをしました。
確かに、「食」に関する私のこだわりは単なる個人の趣味です。
しかし、グルメを通して私が発言をする真の意図は、私なりの「第四の権力」に対するわずかながらの抵抗でもあるのです。
今のままでは、いつかマスコミに民衆が扇動され、悲しい歴史が繰り返されるのではないかと私は杞憂しています。本当に、「天が落ち、地が崩れて身の置き所がなくなる」ことがあるかもしれません。
だから、私は「本当に美味いもの」について、本当のことだけを語るのです。

http://www.rak1.jp/one/user/11099447/

by direct3935 | 2006-03-15 18:37 | グルメ  

<< 新どっちの料理ショー その一  Bar Thefirst >>