美味いものは西高東低?

大阪の食い倒れと言われているように、関西は美味いもんが多いと思われています。
京都には伝統的な高級料理、神戸には神戸牛のステーキ、フレンチ、イタリアン、が美味しいというイメージがあるようにも思います。
関西の方からすると、東京の味は、濃いとかダシがしっかりとっていないとかいうイメージがあるようで、口に合わないことが多いようです。

しかし、関東でも、田舎はともかくとして、東京の中心部には、東京の味というものはないように思います。
恐らく、東京独特の家庭の味というものは今はないでしょう。
東京は、地方人の集まった街でもありますから、家庭の味はあっても、東京の家庭の味というものはないように思います。
下町の味は、甘辛くて濃い場合がありますが、下町の味は東京の味の主流ではありません。
どちらかというとレアな味付けですね。
家庭料理の味付けが濃いのは東北地方です。

さて、味の好みというのは、小さい頃からの「刷り込み」で決まる部分も多いので、やはり、育った家庭、地域の味というのは、美味しいと感じることが多いでしょう。
そのような意味では、いつも申し上げているように、味は主観の問題ですので、何が美味い、不味いという話自体が不毛なのかもしれません。
しかし、そんなことを言っていては話が進みませんので、ここでは、確率という意味で語らせて頂きます。

料理が美味しいかどうかということは、素材のレベルと料理人の腕で決まります。
となると経済法則にしたがって、よりレベルの高い素材とよりレベルの高い料理人は、需要の多いところに集中します。
従って、それらが集まるところは、東京を含めた首都圏ということになるのです。
好みの問題ではありませんよ。
高級食材は、より高く売れるところに集中し、料理人もより収入の多いところに集中するのです。
需要と供給の経済原則ですから、これは事実です。

よって、料金を考慮しないで、「本当に美味いもの」を追求するとなると、やはり東京が絶対数で一番多いということになります。
これは紛れもない事実です。
しかも、東京は、地方人の集まりですから、和食だけでもありとあらゆる種類の料理があります。
恐らく東京は、世界中で一番多くの種類の料理が食べられる街でもあります。

実際に複数のプロの方にお話を聞いても、食材の最高レベルは、全て東京に集まり、次は大阪、次は名古屋の順番だと仰います。
経済法則がそのまま反映されるのです。

地方に美味しいものがあるという話も、半分本当で、半分嘘です。
絶対的なレベルで最高のものは、東京に集中しますので、その土地で取れたものであっても、需要と供給の関係で、その土地にはその土地で取れた最高級のものはほとんどありません。
しかし、見た目が悪いために最高級の素材に近いけれども、それほど高くないものとか、量が少過ぎる上に、マイナーなために商売としては成り立たないけれども究極にくい美味しい食材というものであれば、あります。
但し、田舎の飲食店は、コンペティティヴではない(競争力がない)ので、非常にレベルが低いお店も多く存在します。
よって、意外と当たりのお店を見つけるのは難しいですし、究極のレアものは、その地方によほど強いパイプがないと食べることはできません。
相対的に考えると、その地方に初めて訪れた方が、美味しいものにありつける確率というのは、かなり低いと思っています。
そのような意味では、口コミサイトなどで、情報が得やすい東京の方が美味しいものにありつける確率は高いですね。
私への食べログでのアクセスが、神戸に来てから急増しましたが、それは、神戸における口コミの情報が極めて少なかったという側面もあると思っています。
東京の飲食店に対する情報は異常に多いので、その分、コンペティティヴなお店が多いのです。

このように、論理的に考えると東京では、「本当に美味いもの」が食べられる確率が高いのです。
しかし、東京以外では、美味しいものが食べられないかと言うと、そんなことはありません。
前述したように、地方には、地元のかなり美味しいものが、安く食べられるという利点があります。
種類は少ないですが、安いのに究極に準ずるものが食べられるということもあります。
東京では食べられないものが食べられるということは当然あるのです。
また、東京以外の場所は、場所代というコストが低く抑えられますので、超高級店はともかくとして、「満足出来る美味しさだけれども料金は安いというお店」であれば、存在する可能性があるのです。

例えば、神戸や大阪ではなかなか魚介類の美味しいお店がないと私は騒いでいますが、神戸の「三平寿し」や大阪の「忘れな草」では、かなりリーズナブルな価格で、満足出来るレベルの魚介類をお腹いっぱい食べることができます。
料金設定と素材、料理のレベルのバランスが究極と言っていいほどなので、私の知る限り同じようなお店が東京にはありません。
「三平寿し」の料金設定だと、もっと不味いか、同じレベルの味だと料金がもっと高いかどちらかになってしまうのです。
「忘れな草」も同様です。あの料金設定で、あれだけレベルの高い素材を使って、美味しい料理を提供するお店には、東京では出会ったことがありません。
逆に、神戸で、一軒だけ、びっくりするようなレベルの素材を使っているお店が、三宮にありますが、料金設定が銀座並なので、リピートしていません。
そのお店よりもレベルが高いお店は、銀座や六本木にいくらでもあるので、何も中途半端なそのお店に伺う必要がないわけです。
一人1万円くらいで、お腹いっぱい、お酒も十分楽しめるとなれば、大変な名店だと思うのですが、まあ倍以上かかりますからね。馬鹿馬鹿しいのです。

また、神戸のように特殊な要因がある場所もあります。
明治時代からの港町だという歴史的な背景があり、フレンチ、イタリアン、Barの数が人口に比べて非常に多いために、それらのお店は、東京よりもコンペティティヴになっています。
切磋琢磨されているので、リーズナブルな割には、非常にレベルが高いのです。
実際に、私の評価によるフレンチ、イタリアン、Barの最高レベルのお店は全て神戸にあります。
神戸が好きだから、評価を高くしているのではなくて、そのような素晴らしいお店が多くあるので、神戸が好きなのです。

総務省の発表によると東京圏は転入超過、大阪圏は転出超過となっているようですが、この状況が続くと、経済法則にしたがって、どんどん東高西低が進んでしまいます。
神戸は特殊な歴史もあり、がんばっていると思いますが、京都は高くて不味いですし(祇園の特殊なお店は特殊なルートで銀座並の素材を仕入れているので別格ですが、料金も別格です。)、大阪のキタはそこそこの味で東京とあまり料金設定が変わらないと感じていますので、非常に不満に感じています。
こんなことを書くと、また怒られると思いますが、本当に、京都と大阪はコストパフォーマンスが悪いと思っています。

京都は典型的な観光地商売、大阪の北新地・梅田は、中途半端な東京化が原因だと思っています。


2007年ベストレストラン500軒コメント欄
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とんしの「本当に美味いもの」HP※08’2.3更新
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食べログ日記※08’2.1更新
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とんしの「本当に体に良いもの」
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「本当に美味いもの」が知りたい」※08’1.30更新
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それなりに文章を練っているので、毎日更新することが出来ません。
そこで、気軽により多くの方とのコミュニケーションをさせて頂きたいと思い、mixiで2つのコミュニティを立ち上げさせて頂きました。
宜しければ、いらっしゃって下さい。
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by direct3935 | 2008-02-05 11:47 | グルメ  

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