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料理のセンス その一

私は、よくセンスがある、ないという表現を使います。
仕事における人物評価にも使いますが、いつも使うのはやはり料理の話です。

味は、人それぞれの好みがありますから、これが正しいというものはないと思いますが、あまりにもあり得ない料理を頂くとセンスを疑います。
極端に味の濃い料理などは、我慢しても食べることができません。そのような料理をお金を払っている人に出すというのは、どのような神経をしているのかと憤慨することがあります。
蕎麦は香りを楽しむものであるのに、よりによって新蕎麦の季節に蕎麦に柚子の香りをつけて出すなど料理人として常識を疑います。
それで、料理が美味しければ文句はありませんが、そうではないのですから、全く理解不能です。
ラーメンにもやしを入れるのもよくわかりません。もやし自体に格別味があるわけでなし、麺やスープと食べれば、ほとんどが水分なので、味が薄まります。
したがって、基本的には美味しくなるはずがありません。味が濃いスープの場合にもやしが入っていることが多いのですが、水分で味を薄めるのであれば、最初からスープの味をちょうどいい濃さに調整しておいて頂きたいと感じます。

いろいろな料理を頂いていると、自分の料理に対する研究結果というよりも、ただ単に教わったからとか、他のお店の真似をしているだけということが、露骨にわかる料理を何も考えずにお客に出すお店がけっこう多いのに気がつきます。意図するものが全く伝わってこない料理が世の中にはたくさんあるのです。

ところが、逆になるほどと唸らせる料理に出会うことがあります。これこそが食べ歩きの楽しみです。まさに私が食べ歩きをする理由がここにあります。
冷たい塩ラーメンにバジルと柚子。しかも、具にはトマト。
私の発想からは、美味しくなるとは到底思えない組み合わせです。
しかし、超一流の料理センスをお持ちの方は世の中にいらっしゃるんですねえ。
秋葉原「粋な一生」。最近、名前が知られてきたラーメン屋さんですが、卓越したセンスを感じます。

独創的な料理というのは、どうしても自己満足に走るきらいがあり、美味しいと思うものが少ないというのが私の経験則から得た結論です。
ところが、それを覆す料理人というのは存在します。広尾「分とく山」、南青山「春秋」などがその典型ですね。より高きを目指して、料理を研究した結果、独創的になりましたよというのがよく分かります。奇をてらったり、試験的にお客の反応を見ようというのではないのです。完成したものを自信をもって提供しておられます。どちらのお店も決まったコースのみですが、一品たりとも不満になる料理は出しません。そのコースの内容が素晴らしければ素晴らしいほど、一品気に入らない料理があると、それだけで台無しになってしまうことがあります。それほどコース料理はリスクを伴うのです。
和食系などのコースは、特に怖いですね。刺身のレベルが低いとぐーんとメンタルが下がります。

また、料理のセンスは、ありきたりのものを頂くと感じることがあります。「どびん」で「さば味噌」や「あじフライ」を初めて食べた時は、びっくりしました。味付けの按配という点で、やはり卓越したセンスを感じたのです。
一人でも多く、センスのある料理人の方と出会いたいですね。美味しい料理に舌鼓を打ちながら、そのような方々とお話をさせて頂くのも食べ歩きの楽しみの一つです。

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by direct3935 | 2006-08-29 16:54 | グルメ  

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